「我が耳を疑った」
「なんで?」
「自分の名前が読まれたよ」
「わははは」
「薮へのラブレターを書いた甲斐があった」
「薮かよ」
「だって薮好きなんだもん」
「なんでだよ」
「かっこ悪いから」
「えー」
「自分は、古代のように2階級特進して戦術長にはなれないと思うけど、頑張ったら薮ぐらいにはなれそうな気がするぞ。錯覚だけど」
「機関室にこもって、山崎や徳川に怒られながら働くのかよ」
「妥当なところだろう。というかヤマトに乗れるだけでも、かなりのエリートなんだぞ」
「えー」
「まあ、こちらも『一握りの人間しか経験できない職場』を下っ端で経験したことはあるから、妥当なところだろう」
「どんな職場だよ」
「内緒」